探偵うんちく「ファジーネーブル」_六本木探偵バーANSWER

ファジーネーブル(Fuzzy navel)

私の友人に、お酒というと必ずファジーネーブルを頼む女の子がいて、あだ名がファジーであった。

と、まあそんなことはよいのだが、そんな子がいるぐらい人気の高い、そしてお馴染みのカクテルがファジーネーブルである。
とにかく飲みやすい。甘いだけではなく、オレンジジュースの酸味がさっぱりしていて後をひくのだ。

ところで、ファジーネーブルとは、どんな意味なのかご存知だろうか。
ファジー(Fuzzy)は日本語で産毛。ネーブル(Navel)はへそとのこと。
??
では、ファジーネーブルとはへその産毛?
というか、先の件の友人は、「おい、へそ」と呼ばれていたことになる。。
ちょっと笑ってしまう言葉ではあるが、実際にはファジーは桃の皮の表面の毛のことをさし、ネーブルはモモやオレンジの果物の果頂部のこととのこと。
他にもファジーには曖昧という意味があり、桃なのかオレンジなのかわからない曖昧な味として使われている。

つまりは、桃のリキュールを使用しオレンジジュースで割る、桃なのかオレンジなのかわからない曖昧なカクテルということらしい。

桃のリキュールは、主にピーチツリー(Peachtree)が使われることが多い。
オランダのデ・カイパー社のピーチ・リキュールであり、同社はピーチツリーを宣伝するために「ピーチツリー・トニック」というカクテルを提案していた。
ピーチツリー・トニックとは、その名の通り、ピーチツリーのトニック・ウォーター割りである。

デ・カイパー社はこの飲み方をピーチツリーを発売した当初から薦めていた。
リキュールを売り出すときには、同時に飲み方も宣伝していかないと、なかなか認知度が上がらないという部分があるようで、逆に飲み方が広まって定着すると、そのリキュールも自然と売れていくという流れがある。
なので、会社はそのリキュールの味などを宣伝するまえに、飲み方やカクテルとして売り出すのだ。

その典型であるピーチツリー・トニックだが、1980年代にアメリカで流行し、見事ピーチツリーの人気も不動のものとなった。
しかし、その後ファジー・ネーブルが考案されるとピーチツリー・トニックよりもファジー・ネーブルの方が人気の高いカクテルとなった。
おわかりだとは思うが、ピーチツリー・トニックのように、カクテル名に特定の会社のお酒の名前が入っているものは、そのお酒を使用するようレシピが固定される。
しかし、お酒の名前がない場合はどのリキュールを使用しようが問題はなく、ファジー・ネーブルも例に漏れずにどのピーチ・リキュールを使用してもよいということになっている。デ・カイパー社としてはここが悔しい部分で、できればピーチツリーに限定されるピーチツリー・トニックを流行らせたかったという気持ちはよくわかる。

ただまあファジー・ネーブルが流行ったと同時に、やはりピーチリキュールの需要が増えたのは確実なわけで、またピーチリキュールを流行らせた先駆者であるデ・カイパー社に敬意を表してファジー・ネーブルに使用するピーチリキュールはピーチツリーと限定するレシピが存在することも付け加えておく。

居酒屋なんかではロンググラスにオレンジジュースのような色味形で出てくることが多いですが、正式にはオールドファッショングラスで作るカクテルである。
我がアンサーでもこちらのスタイルを取っている。
ロンググラスで作る場合はオレンジジュースの割合が増えてしまうので、必然的にリキュールの割合も増やして対応する必要がある。
リキュールの量を増やさずに、さっぱり感を重視するレシピもあるが、基本的にはピーチリキュールとオレンジジュースの割合は同等とするレシピが主流である。

曖昧という意味の言葉が入ったこのカクテル。
どっちつかずのお悩みを抱えた方が、このカクテルを飲みながら探偵に悩みを相談してみるのもありかもしれない。

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