こんばんは。
もうすぐボジョレーヌーボーの解禁日ですね。もしかするとこの投稿がアップされる頃は解禁済みかもしれませんが、楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。
今回のお題はワインクーラーということですが、少しボジョレーについてお話を。
このワインは毎年11月の第3木曜日午前0時に解禁されます。(時差の関係で日本は最速です)
その年に収穫されたブドウ(ガメイ種)で造られる新酒で、渋みのないフルーティなワインです。
ここまでは多くの人が知っているでしょう。ここからは少し違った角度から話をします。毒づいている部分もあるので、興味のない方は飛ばしてください。
このワインの輸入量は世界で日本が第一位で、およそ全生産量の1/4を超える量が日本にやってきます。
産地であるブルゴーニュ地方の一番南に位置するボジョレー地区にはワイン作りを生業とする農家が沢山あり、毎年解禁に向け葡萄を育てています。
彼らにとっては年に一度、唯一の収入ですから文字通り命をかけて葡萄を作るのです。
多くが一家で農業を営んでおり、収穫次第では家族で一年を越せないのです。
早摘みワインであるボジョレーの値段はご存知でしょう。
安価なものは日本に空輸で入ってきてあの価格ですから、現地の農家の方の生活水準は想像がつくと思います。
全体の1/4の輸入をする日本は彼らにとって大事なお客様。
しかし同時に敵でもあります。
毎年解禁が近づくと(早いと9-10月あたりから)メディア(メーカーによる、売るための過剰広告も然り)や、普段ワインを飲まないが何故かボジョレーには反応し騒ぎ出す人などが、今年の出来はどうだとか、やれ天候が~~で不作だ、豊作だ、だとか情報が飛び交います。
解禁されてからは、解禁直後に飲んだ人が加えてあれこれ論評します。
ここで豊作と言われれば一家は年を越せます。
来年まで生きることができるのです。
これは大げさではなく日本で、解禁前のメーカーの言い分と違う、不味い。不作だ。〇〇年以来の大貧作だ。などと言われてしまうとワインが売れず、ボジョレー地区の南の農家(いわゆるボジョレー格付で言うと一番下。)は本当に生きていけないのです。家族で首を吊るしかないのです。
今はともかく昔(バブル時代)ボジョレーが日本でブームだった頃は、本当によくあった話だそうです。
もともと普段お高いワインを飲んでいるような人たちが飲むお酒ではない。(そもそも重厚ワインと作る製法からして違う)
毎年毎年の葡萄の出来を確かめ、それに感謝するようなお酒。現地ではワイングラスなど使いません。
そこら辺にあるマグカップで飲むようなお酒です。
今は通常より熟成に時間のかかる格付けの高いボジョレーも沢山出ていますので(1本3000円~4000円程度のもの)そちらを飲むのもいいでしょう。
私の知っているとあるオーセンティックなバーでは、お客様に「ボジョレー飲みたい!」とオーダーされると紙コップになみなみ注いで提供していました。
これはソムリエでもある店主の「ボジョレー」に対するコダワリだそうです。上記のような話をしてくれたのもこの方で(私の言葉の脚色はあります)バーテンダーとしての心意気を感じます。
そういった事を知って飲むと本当のボジョレーの味に出会えるのではないでしょうか。
農家の人たちが命をかけて作ったワイン。出来なんてどうでもいいとすら思えませんか。
アンサーでもしボジョレーを置く事があればですが、マグカップでお出ししても良いですよ。
お気軽にお申し付けください。
最後にワインクーラーのお話し。
基本レシピ:
ワイン(赤・白・ロゼ)
オレンジジュース
グレナデンシロップ
ホワイトまたはオレンジキュラソー
上記をクラッシュアイスを入れたグラスで。
基本レシピはこんな感じですが少しブランデーを加えたり、違うリキュールを加えたり、ジュースを変えたり、お店によって入れるものは変わってくるでしょう。
ジントニックに言われるように、お店の味がわかるカクテルの一つとも言えますね。
ボジョレーをベースに作ってみるのもいいと思います。
ワイン農家の人に感謝の気持ちを込めて、美味しく飲んであげましょう。
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